施工費用の相場までしっかり解説
高さや材質、デザインが幅広く、住宅をおしゃれに飾る意味で大切な建材と言えます。
さて、境界フェンスにも種類によって施工方法などの違いがあることをご存知でしょうか。
…実は、違いがあるのです。
そのため、フェンスの工事の知識は、費用を抑えることや適切な物を選ぶ上で有益なのです。
そこで、ここでは境界フェンスに焦点を当て、工事がどの様な物かを、費用を絡めながら紹介したいと思います。※目隠しフェンスについては別ページで記載します。

境界フェンス工事について
住宅フェンスの工事
住宅用フェンスは、一般の戸建て住宅の敷地まわりに設置するフェンスです。
フェンスの特徴としては、高さが600~1000mm程度と低く、柱がコンクリートブロックの穴に入る様に作られています。
材質はアルミ形材、アルミ鋳物、スチールメッシュ、ウッドなどです。
工事の流れとしては、敷地まわりにブロック塀を建てて、そのコンクリートブロック塀に柱を建て、そこにフェンスを設置します。
また、リフォームなどの場合には、通称、コア空けと言われますが、既存の塀などに穴を開け、その穴に柱を建てることも可能です。
尚、フェンスは基本のサイズが製品で決まっています。
しかし、そのサイズにぴったりと合う現場はあまり無く、現場でのフェンス本体の切断が必要です。
そのため、切断部分をきれいに納めるかが工事のポイントとなり、施工の技術力が問われます。
公共用フェンスの工事
公共用フェンスは、マンションやアパートなどの共同住宅、病院などの公共施設の周囲に設置される物です。
高さが1500~2000mmクラスの物までが揃っています。
フェンスの背が高いため、支柱が太く、高強度に作られています。
公共用フェンスの工事は住宅用のフェンスと異なり、支柱はコンクリート基礎を現場で作っての設置か、独立基礎ブロックを使用しての工事となります。
コンクリート基礎の大きさはフェンスの高さによって違い、背の高い物ほど大きくなります。
また、背の高いフェンスに関しては、状況に応じて倒壊しないように控え柱なども設置されます。
境界フェンスの構造と工事
代表的なのが間柱式フェンスと自在柱式フェンスの2つです。

間柱式フェンス
間柱式フェンスは、柱を一定のピッチで建てて、その柱の間にフェンスを設置するタイプです。
幅2メートルサイズのフェンスであれば、2メートルスパンで基礎と柱を建てて行き、その間にフェンスを取り付けます。
フェンスの特徴としては支柱のピッチがきれいな等間隔なため、外観は非常に良くなります。
その一方で工事の面から考えるならば、支柱の寸法をしっかりと出さないと納まりが悪くなるため、工事には技術力が必要です。
自在柱式フェンス
自在柱式フェンスは支柱を自由な位置に設置可能なタイプです。
支柱はフェンスの間に付けるのでは無く、フェンスの裏側に付けるイメージとなります。
支柱の位置が施工時に自由に変えられるため、ブロック塀への設置が容易です。
尚、自在柱フェンスはフェンスの継ぎ目が弱くなりがちなので、支柱の位置をずらし過ぎると強度が落ちてしまいます。
ですから、自在柱フェンスだとしても基本的にはフェンスのサイズに合わせることが必要です。
境界フェンス工事費用の構成

境界フェンスの設置工事
フェンスの設置工事はフェンスの製品代と基礎工事費、フェンス設置費用によって成り立つので、製品が違えば基礎や工事費用がそれだけ違います。
同じフェンスでも高さ80cmのフェンスと高さ1m20cmのフェンスでも商品代も変わります。そのため、目安となる相場はかなり幅がありますが次の通りです。
なお、フェンスの枚数によって単価が変わります。
1枚(2m)だけのフェンス工事でも4枚(8m)のフェンス工事でも、同じ1人の人件費が発生するからです。距離が長ければ長い程、単価は安くなります。
種類 | 単価(m) |
---|---|
メッシュフェンス | 4000~10000円/m |
アルミ形材フェンス | 6000~20000円/m |
アルミ鋳物フェンス | 15000~40000円/m |
基礎工事
高さ1.2m以下のフェンスの場合はコンクリートブロック塀に直接設置できますが、高さ1.5m程度以上のフェンスの場合はコンクリート基礎を作るか、または独立基礎を設置して、そこに柱を建てる必要があります。
この基礎工事は支柱の数だけ必要になるので、トータルすると基礎工事だけで結構な金額になります。
なお、基礎工事の目安は1箇所当たり3000~6000円です。
境界フェンス工事の
費用を安く抑えるコツ

境界フェンスのグレードを検討する
エクステリア製品には基本的に「高級」「中級」「普及」の3つのグレードに分けられ、価格も違います。
ですから、費用を抑えるためには普及クラスを選ぶのがポイントです。
目隠し目的であるほど、フェンスを構成する材料が増え、重量も増えるために補強費用もかさむ為、総額費用が高くなりがちですが、目隠し度はなく境界目的のフェンスであれば、簡易的なメッシュのフェンスが多く出回っているため、比較的安く購入することができます。
メッシュフェンスの多用がおすすめ
フェンスの中でもメッシュフェンスの安さは突出しています。
メッシュフェンスを多用すれば、費用は抑えられます。
メッシュフェンスは住宅用も公共用もありますし、デザインもシンプルで使いやすいです。
様々な場面で使えるので、おすすめです。
実績と経験豊富な会社を使う
経験豊富な会社を使うのも非常に大切です。
経験豊富な会社は技術のレベルが高いだけでは無く、仕入れの面からも有利だからです。
造園業界No.1のチェーン店
217
店舗
施工実績
20
万件


境界フェンスを設置する上での
安全上の注意点
特に、強風時、人が乗った場合、寄り掛かった場合などが想定されるので、その外力に耐えなければなりません。
そして、フェンスの強度は工事の品質によっても変わるので、しっかりとした施工が必要なのです。
では、どの様な点に気を付ける必要があるのでしょうか。

基礎の大きさに気を付ける
フェンスが高くなると、支柱に発生する「倒れる力」が増加。
この時、基礎部分がしっかりしていないと、フェンスの倒壊のリスクが高くなります。
フェンスの基礎は大きさも重要ですが、大きさだけを見るだけでなく、埋設した「深さ」も注意しなければなりません。
と言うのも、仮に基礎の深さが足りない場合には、転倒する外力を支持する部分が少なくなるのです。
フェンスは安全でなければなりません。
そのためにも、基礎の大きさ、形状に気を付けなければならないのです。
柱のピッチについて
自在柱フェンスはフェンスの柱を裏側に取り付けるため、柱の数を増やすことも可能です。
フェンス1枚に対して通常ならば2本のところを、柱を中央に1本増やすイメージです。
そうすると、フェンスの強度が大きくアップします。
ただし、この施工は柱の数が増えるので、それだけ費用が加算されてしまうデメリットがあります。
控え柱について
フェンスには必要に応じて控え柱が必要です。
控え柱はフェンスの柱の裏側に斜めに設置する柱で、ちょうど「筋かい」の様な働きをします。そのため、控え柱を付けると倒れに対する強度が上がります。
ただし、控え柱を付けると柱の分だけの費用が必要ですし、基礎の数も増えますので、工事費が膨らむことがあります。
また、敷地が狭くなるというデメリットもあります。

エクステリア単体工事
エクステリア製品を使用した単品の工事を依頼したいという方はこちら。