目隠しフェンスとルーバータイプ
その中でも「目隠し」「プライバシー保護」は外構・エクステリアの大きな目的です。
さて、外構の形態にはオープン外構の様に敷地を敢えて外に見せるタイプもありますが、庭の構成によっては、道路や隣地から部屋の中まで見える事態にもなり得ます。
それは非常に困った事態です。
その様な事態を防ぐのが、目隠しフェンスやルーバーです。
これらは視認性が低いのが特徴で、プライバシー保護に有用です。
では、目隠しフェンスやルーバーの工事はどの様な物なのでしょうか。
ここでは、これらの外構・エクステリアの工事を紹介します。

目隠しフェンス・
ルーバー工事とは
目隠しフェンス工事とは
目隠しフェンス工事とは、その名の通り目隠しタイプのフェンスの設置を意味します。
目隠しフェンスは基本的にはパネル状ではありますが、フェンスのデザインは一般のパネルとは少し異なります。
目隠しフェンスの多くはアルミ材を組み合わせて作られているので、格子タイプのフェンスの風合いも持っているからです。
尚、目隠しフェンス工事は柱を設置して本体を取り付けるシンプルな工法なので、施工が容易に見えるかも知れません。
しかし、仮に施工精度が悪い場合や基礎・強度がしっかりしていない場合には、フェンス全体の納まりが歪んでしまったり、台風はもちろん、ちょっとした強風でも倒れてしまったりします。
基礎は独立基礎もしくは現場打ちでの基礎となります。
ですから、工事の際には高い技術力のある会社が必要です。
ルーバー工事とは
ルーバーは目隠しフェンスとは少し違うタイプのフェンスです。
完全に隠さずに視認性を下げる効果があります。
ルーバーの構造は窓に設置するブラインドによく似ています。
ブラインドは斜めの羽が重なるイメージですが、ルーバーもこれと同じで羽状の部材が重ねてあります。
そのため、斜め下からは裏側が見えますが、正面からは見えません。
そして、目隠しの効果を持たせながら通風が可能となっています。
尚、設置工事は一般のフェンスと同様に支柱を建て、ルーバーはその支柱に取り付けます。
基礎は独立基礎もしくは現場打ちでの基礎となります。
コンクリートブロック塀の上には建てられません。
アルミ製フェンスの特徴と工事
エクステリア建材に多く使われている素材に「アルミニウム押出形材(アルミ形材)」と呼ばれる物があります。
これは高温に熱したアルミ合金をトコロテン状に金型から押し出した長尺材です。
押し出す金型の形状を変えることにより、様々な断面形状の材料を作ることが出来ます。
この材料はエクステリア建材の他には、窓のアルミサッシに多く使われています。
さて、アルミ製の目隠しフェンス、そしてルーバーは多くがこのアルミ形材で構成されています。
目隠しフェンス・ルーバー工事の種類と注意事項

一般のサイズの場合
目隠しフェンス及びルーバーには背の低い一般サイズと高尺のサイズに分けられます。
一般のサイズは高さが600~1200mmの物、高尺は1500~2000mmとなります。
さて、一般のサイズのフェンスはブロック塀に施工する場合が多く、コンクリートブロックの穴に支柱を建て、そこにフェンスを取り付けます。
高尺タイプの場合
これに対し、高尺のフェンスはコンクリート現場打ち基礎または独立基礎を設けて設置します。
これはフェンスの強度維持と倒壊防止のために必要です。
高尺のフェンスは風を受ける面積が広くなり、その分フェンスを倒す力も大きくなります。
しかし、フェンスはその力に耐えなければなりません。
そして、基礎は倒壊防止に非常に大切です。
基礎が不十分の場合、基礎ごとひっくり返る可能性もありますので、適切な形状と大きさが必要なのです。

二段フェンス
目隠しフェンスには単体で目隠しにする物の他に、一般のサイズのフェンスを上下二段に付けて高尺の目隠しフェンスにする物があります。
このタイプは、上段・下段の両方に目隠しフェンスを設置することも出来るのですが、例えば上段を目隠し、下段を格子タイプのフェンス取付も可能。「隠したい部分だけを目隠し」にすることが可能です。
このフェンスの柱は太くなるので、大きなコンクリート基礎が必要です。
また、状況によっては控え柱も着けたほうがいいでしょう。

目隠しフェンス・
ルーバー工事料金の構成

目隠しフェンス・ルーバー工事
フェンスやルーバーの工事費用は商品やサイズなどにもよりますが、例えば高さ1800mm程度の一般のフェンスであればメートル価格で10,000~20,000円くらいが目安です(基礎工事は別途)。
商品代は別ですが、安いもので40,000円~、高いもので10万円もするものまであり、商品代を含めた総額はピンキリとなります。
そのため、どの商品を選ぶか次第です。
二段タイプのフェンス工事
二段タイプの物は、支柱の強度をアップさせていることもあり、価格が高めになります。
例えば高さ1800mm程度の一般のフェンスであればメートル価格で15,000~25,000円くらいが目安です(基礎工事は別途)。
商品代は別で、フェンスの種類やサイズなどにもよりますが、50,000~70,000円くらいが目安になるでしょう。
目隠しフェンス・ルーバー工事
の費用を安く抑えるコツ

目隠しフェンスの仕様・素材を選ぶ
フェンスは構造的にはそれほど難しい物では無いこともあり、価格の内訳としては材料費の占める部分が多くかかります。
おおよそ、『フェンス工事総額=フェンス商品代7~8割+フェンス工事代2~3割』でしょう。
そのため、アルミ形材の様な一般的に流通している素材であれば価格はそれほど上がりません。
ですから、フェンスでも一番ポピュラーな素材、アルミ製フェンスを選ぶと良いでしょう。
ただし、アルミのフェンスでも、デザインによってフェンスの重量が異なり、それによって材料費に差が発生し、価格が違います。
デザインの組み合わせのチェックも必要です。
実績と経験豊富な会社を使う
経験豊富な会社を使うのも非常に大切です。
経験豊富な会社は技術のレベルが高いだけでは無く、仕入れの面からも有利だからです。
設置で気を付ける点

ガス給湯器などを隠す場合
ガス給湯器からは排気ガスが出ますが、その中には窒素酸化物が含まれています。
その窒素酸化物ですが、アルミ形材の表面に悪さをして、時にはボロボロにしてしまいます。
これは部材内部には影響が無いので、フェンスの強度低下などには繫がりません。
しかし、外観が悪くなってしまうので、困りものです。
ガス給湯器の側には設置しないのが無難です。

設置する位置に気を付ける
目隠しフェンスは風をダイレクトに受けてしまいます。
ですから、強風が心配されるところでは注意が必要です。控え柱を付けたり、基礎を大きくするなどの対策を取りましょう。
一般の方は、知識がない分この基礎工事費を抑えようとしがちです。
ですが、この基礎工事が一番重要なのです。
ちなみに、風圧力は高い位置になると強くなります。
ですから、高台などに設置する場合には、特にフェンスの基礎や柱の仕様の確認が必要です。
エクステリア単体工事
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