爽やかで温かみのある庭となり、四季も感じることができるでしょう。
また、芝生のある庭は、美観だけでは無く「居心地」まで違います。
例えば、子供を遊ばせる場合、ふかふかで転んでも怪我しにくくなります。
そういった面でも、天然の芝生の庭の方がおすすめです。
それでは芝生は簡単に植えられるかと言うと、実は意外にノウハウがあるため、素人ではカバーし切れない部分が多分にあります。
そのために造園工事の会社が必要なのですが、相談するにしても芝生の工事について知らないと話がスムーズに進みません。
そこで、ここでは芝生の施工について、工事費用などを絡めながら紹介したいと思います。

芝生の工事(芝張り)とは
芝生を張る工事(芝張り)
まず第一に挙げられるのが「芝生を張る」工事です。
芝張りといいます。
庭はそのままでは地面が露出しているので、土ぼこりが立ったり水たまりが出来やすくなります。
そのため、例えば子供が庭で遊んだ場合には泥だらけになってしまったりしますし、洗濯物も埃で汚れてしまう場合もあるでしょう。
しかし、芝を張れば土ぼこりも出にくくなるので、あまり泥や砂埃では汚れません。
芝生を張れば庭の環境がそれだけ変わるのです。
他にも、庭の地面を何も管理せず、土がむき出しだと、いつの日か雑草が生え、数日で雑草に覆われるでしょう。
皆さんが思うほどずっと早く、草むらのような雑草で覆われてしまいます。

芝生を張替えする工事
第二に挙げられるのが「芝生の張替え」の工事です。
芝生は上手に管理すれば非常に長い期間使えるのですが、メンテナンスの状態が良くないと剥げてしまったり枯れてしまったり、時には雑草に負けてしまいます。
そうすると、せっかくの庭の美観が保持できません。
芝生の張り替えは、その様な場合に行われる工事です。
工事としては、古い芝生を切って剥がして、凸凹になった地面を整え、新しい土を再度敷き均し、芝生を張る作業となります。
芝生を張るだけでなく、撤去作業及び処分費が発生する分、費用はかかります。
芝張り工事の作業工程
発生する工事を挙げてみましょう。

雑草の除去
まず初めに行うのが雑草の除去です。
芝生を張る前に雑草をしっかり取らないと、せっかく新しく芝生を張ったとしても、残った雑草が生えて来る可能性が高いからです。
仮に芝生から雑草が生えて来た場合には、見た目が非常に悪くなりますし、その後でのメンテナンスも手間が増えます。
他にも、雑草の根を取らずに芝生を張ってしまうと、その部分は凸凹しているため、仕上がりも凸凹してしまうでしょう。

地面の整地
芝生を張る前には整地の作業が大切です。
整地をしっかりとしないと、庭がデコボコになることもあり、水たまりなども出来やすくなりますし、何といっても見た目が悪いでしょう。
作業としては、地面を平らにならして新しい土(砂)を敷き、芝生が根付きやすい様にします。
新しい土は、最低でも3~5cmの厚みは必要です。
また、小石がゴロゴロとしていたりする場合は取り除く必要があります。

芝張り
芝生には切り芝を使います。
切り芝とはマット状に作られた芝生の苗の様な物です。
効果としては芝生をスピーディーに、しかも確実に張ることが出来ます。
張り方として、『①ベタ張り②目地張り③すじ張り④市松張り』とあります。
予算という視点では、『①ベタ張り > ②目地張り > ③すじ張り > ④市松張り』と、ベタ張りが一番高い方法ですが、仕上がりまでの時間という視点では、『①ベタ張り < ②目地張り < ③すじ張り < ④市松張り』と市松張りが一番時間がかかります。
それぞれ、予算や現場の状況に合わせて選びましょう。

芝張り工事料金の構成
それぞれについてもっと詳しく見て行きましょう。


芝生を張るという費用
芝生を新しく張る場合には整地などの工事をして地面を整え、芝生が育つ地面にしてあげなければなりません。
整地は地面の状況によって工事の内容が異なります。
芝張りだけですと、費用としては芝代と作業代で平米あたり2000~3000円くらいが目安です。
芝生を張る前に綺麗な土を敷く必要がある場合は、土代と作業代で平米当り500~1500円くらいがプラスでかかるでしょうか。
芝の張替えの場合の費用
芝生を交換する作業の場合、新しく張る場合の作業に加え、芝を剥がす、その剥がした芝を処分する、そして剥がした後は凸凹の地面ですからそれを新しい土を敷くという作業が追加されます。
よくお客様に現状の芝の上に芝生を張れないかというご相談を受けますが、現状の芝や根があっては芝を張れません。
というより、厳密には張れますが育ちません。
そのため、費用としては芝剥がしで平米あたり、作業費と処分費で3000~4000円。
これに、新たに土を敷く土代と作業費、芝生の材料費と作業費が発生します。
芝張り工事の
費用を安く抑えるコツ

よく流通している芝生の品種を選ぶ
芝生にもいくつかの種類、品種があります。
例えば高麗芝をはじめとする姫高麗芝やTM9といった日本芝、バミューダグラス種などの西洋芝などです。
これらは種類によって費用が違って来ますので、費用を抑えた物を使うのがコツです。
『良く流通する=使われる=お値打ち』ですので、地場で良く流通する芝生の種類を選ぶことが大切です。
おおよそ、北関東以南では日本芝、以北では西洋芝が良く使われます。
芝生は設置される地域、場所、気候の違いによって芝張りができる芝とできない芝があります。その後の生育状況も大きく違ってきますので、特性を確認した上で地域にあった芝を選びましょう。

北海道〜東北地方北部エリア
AからBのゾーンはケンタッキーブルーグラスに代表される寒地型芝生の適地です。
東北地方南部エリア
Cのゾーンで、寒地型、暖地型どちらでも使えますが、どちらかというと寒地型芝生の適地です。
関東地方などのエリア
Dのゾーンは、寒地型芝生にとっては夏が暑く、暖地型にとっても冬がやや寒いという、選択に悩む地域です。
冬は緑色でなくて良いと言うのであれば、最も使いやすい芝生といえます。
東海〜九州、沖縄地方などのエリア
EからFの地域で、夏の気温が高いので、寒地型芝生を一年中良好な状態で維持するのは困難です。
暖地型の芝を選択し、冬に緑が欲しい場合はオーバーシーディングを行います。
草 種 | 植栽エリア | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
A | B | C | D | E | F | ||
寒地型芝生 | ケンタッキーブルーグラス | ○ | ○ | ○ | △ | × | × |
ペントグラス | ○ | ○ | ○ | △ | × | × | |
暖地型芝生 | 野芝 | × | △ | ○ | ○ | ○ | ○ |
高麗芝、TM9 | × | × | △ | ○ | ○ | ○ |
造園会社または植木屋さんを選ぶ
芝張りも会社によって価格が違います。
これは仕入れ力による物です。
例えば芝生を自前で生産している会社は一番安いですし、それを仕入れている場合は芝生にマージンが乗っかるので高くなります。
造園業界No.1のチェーン店
217
店舗
施工実績
20
万件


芝生のメンテナンス
ここでは芝生の主なメンテナンスについて紹介しましょう。

芝生の水やりの必要性
芝生を張ってから2年間は、雨だけでなく人の手で水を与えてあげなければなりません。
なぜなら、張ったばかりで十分な根が張っておらず、必要な水分を吸収することができないからです。
そのため、春や秋には2~3日に1度、夏は毎日与えるべきでしょう。
ただし、基本的に冬場は芝は休眠期なので水は必要ありません。
なお、芝生に水をやる時は芝生の表面だけでなく、土までしっかりと届く様に与えることが大切です。
芝生へ肥料は必要?
肥料は植物に必要ですが、与え方には注意をしなければなりません。
肥料の成分には窒素・リン酸・カリが主ですが、芝生を育てるためにはバランスが必要です。
ホームセンター等に芝生用の肥料があり、バランス良く配合されているのでおすすめです。
ただ、肥料は適当に撒けば良いと言う訳ではありません。
分量など、与え方にも注意が必要なので、説明書きをしっかりと確認して与えましょう。
芝刈りの重要性
芝生は放置すると伸びすぎてしまい、下の葉の方が日が当たらず枯れてしまい、見た目も悪くなってしまいます。
そのためにも芝刈りは非常に大切です。
芝生は春から秋に掛けて良く伸び、夏場は特に茂ります。
春から夏に掛けては2週間、最低でも1ヶ月に1回を目安に、夏は状況を見て目立ち過ぎる様になった時に刈るのがおすすめです。
ただし、芝生は刈り過ぎると禿げて茶色くなってしまいますので、刈り過ぎない様にしましょう。
雑草を除草する重要性
芝生をきれいに保つためにも除草は非常に大切です。
芝生は旺盛ですが、雑草の旺盛さには負けるからです。
例えば、草が茂ると草の背(草丈)も高くなり、芝生への日当りを抑制してしまいます。
そうすると、芝生を枯らします。
芝生が必要な水分も、草が吸収してしまうでしょう。
そうなってしまう前に、雑草は早めに除草しておきましょう。
なお、芝生の除草は薬剤を使用することでも可能ですが、小さい子供を遊ばせる時やペットを飼う場合などを考えると、化学物質を含んだ薬剤を使用するよりも手で除く方がベターです。
芝生のサッチングは必要?
サッチングとは枯れた芝草などを除く作業です。
芝生を良い状態で保つためには重要な仕事と言えます。
枯草は芝生にとっては良くありません。
枯草では害虫が発生することもあるからです。
サッチングは芝刈りの作業に併せて行うのがおすすめです。と言うのも、サッチングをしないでおくと、枯れた草が活きている芝生への日当りを抑制してしまうからです。。
サッチングには確かに労力が必要ですが、芝生をきれいに保つためにも、きちんと行いましょう。
芝生のエアレーションは必要?
エアレーションとは芝生に穴を開け、空気の通り道を作ってやる作業です。
芝生は人が上を踏むこともあり、土が締まってしまいます。
そのため、芝生の根に空気が中に入りにくくなります。
そうすると芝生の生育にとって良くありません。
エアレーションにより、芝生の奥の方にまで空気が届く様になり、芝生の生育条件が良くなります。
