アルミの様な金属素材から石材やタイルなどまで、非常にバラエティ豊かです。
しかし、これらのアイテムを組み合わせたとしても、無味乾燥な雰囲気になりがちです。
フォルムやデザインに有機的な曲線を用いたとしても、やはり冷たくなってしまうのではないでしょうか。
さて、植栽はその様な場面で非常に有効です。
植物の持つ「生命の躍動感」は外構部分をより華やかに暖かくするからです。
しかし、植栽と言っても「木を植える」くらいのイメージしか出来ない人も多いことでしょう。
そこで、ここでは植栽工事を取り上げ、工事の種類や費用などを紹介したいと思います。


植栽工事とは

庭を装飾するために庭木を植える
まず最初の目的としては「装飾」が挙げられます。
前述の通り、エクステリア製品だけでは庭は無味乾燥になってしまいます。
金属やコンクリートは言うまでも無く、天然素材である敷石やレンガであっても、それだけでは冷たくなりがちです。
仮にフォルムなどでデザイン性を求めたとしても、砂漠の様な「乾燥」を感じる庭になるケースが多くあります。
しかし、そこに植栽が入るならば、植物の持つ生命感が吹き込まれ、庭の様相がガラリと変わります。
更に、異なる植物を組合わせたりすれば、更に面白みが生まれます。
植栽は生命感のあふれる庭造りには欠かせないのです。

目隠し機能のために庭木を植える
植栽は庭を目隠しする効果もあります。
庭は子供が遊んだり、洗濯物を干したりするため、道路からやお隣さんからの目線を隠したい場合もあるでしょう。
ケースにもよりますが、住宅の内部まで見えてしまうこともあり、私生活が見えることもありますので良くはありません。
そこで、植栽を庭の周りに植えれば、庭の中や室内が隠れるためにプライバシー保護に有効です。
フェンス代わりとして庭木を植える
植栽、いわゆる生垣(垣根)で囲うとフェンス代わりに使えます。
例えば侵入禁止の位置づけです。
庭を囲う場合にブロック塀やフェンスを使うことも多いのですが、費用削減のために、植栽で囲うのもアリです。
構造物のフェンス等と違い、植栽は比較的安く手に入りますし、特に庭の雰囲気を柔らかくしたい場合などに重宝します。
楽しむために庭木を植える
植栽は楽しむためにも植えられます。
それは、例えば植物は季節ごとに表情を変えます。
新緑の季節、紅葉の季節、見る人の目を楽しませてくれる物です。
また、花を楽しむことも可能です。
面白さにあふれているのです。
他にも、果樹を植えて実を楽しむことも出来るでしょう。
植栽工事料金の構成
ここでは植栽の代表として、庭木の場合と生垣に分けて紹介します。

庭木を植える場合の相場
庭木の場合の費用相場は5~15万円が目安です。
これには、庭木の値段と支柱代、肥料や土、植栽費用が含まれます。
ただし、これは一般的なシンボルツリーの目安です。
大きな木の場合は費用がグンと高くなります。
また、費用は樹種と高さによっても変わります。
ただ、それによる費用区分は一概には言えないので、特に人気のある木の場合には見積もりを取って検討することが大切です。
生垣を作る場合の相場
生垣の場合は庭木と違って一定の距離に対して植えるため、費用は距離単価で出されます。
費用は植える木にもよりますが、目安としては1m当り6000~10,000円となるでしょう。
これには、庭木の値段と支柱代、肥料や土、植栽費用が含まれます。
通常生垣は、距離1m当り3本植えます。
1m当り2本など、本数を減らせば費用も安く収まりますが、目隠し度が下がります。
自分のお庭に合った設計はどうなのか考えましょう。




植栽工事の
費用を安く抑えるコツ

樹種や大きさ、構成を選ぶ
まず挙げられるのが、樹種や大きさを選ぶことです。
特に庭木は大きさによって価格が大きく変動します。
ですから、あまり大きな物を避け、全く予算感がつかめなくても最大予算として取れる予算に合わせることがコツと言えます。
なお、参考までに植栽費用は、外構工事費用の10%が目安の予算と言われています。
また、庭木には剪定などのメンテナンスが必要です。
庭木を選ぶ時にメンテナンス費用まで入れて考えないと、植えた後での費用が大きく膨らんでしまいます。
植樹を検討する場合には、今後何十年とメンテナンス費用がどれくらい見ておかなければならないかも計算に入れましょう。
造園会社または植木屋さんを選ぶ
庭木も会社によって価格が違います。
これは仕入れ力による物です。
例えば庭木を自前で生産している会社は一番安いですし、それを仕入れている場合は当然その庭木にマージンが乗っかるので高くなります。
造園業界No.1のチェーン店
217
店舗
施工実績
20
万件


植栽を選ぶポイント

予算管理をしっかりと
最初に挙げられるポイントは、やはり予算管理の問題です。
植栽はシンボルツリーの様な大きくて単一で植えられる物と、花壇のように広い面積を植える物があります。
そして、単一の物に関しては価格は1本単位。
また、生垣の様な物では距離当たり、花壇だと面積当たりの価格です。
それでは実際の植栽は…と言うと、一式の価格は、樹木代・工事代・その他材料代と、これらのトータルでの価格となります。
積算が複雑になりますので、詳細まで押さえておくことが重要です。
目的をハッキリさせる
植栽には装飾や目隠しなど、いくつもの効果を狙うことが可能です。
ただ、植栽の選定に当たっては、目的をハッキリさせるのがベターです。
例えば、目隠しのために植えたとしても、秋になって落葉してしまったら目隠しの役割が果たせなくなってしまいます。
その場合は、常緑樹を選ぶ必要があります。
目的をハッキリさせることが植栽選定の上で重要なのです。
樹木の特性を考えておく
樹木の特性を考えておくことも大切です。
例えば、秋になった際、紅葉がどの様な色合いになるかを、あらかじめ考えておくことは庭造りの上で意外に重要です。
仮に同様の木を植えてしまった場合には紅葉が単一の色になってしまうので、面白さが半減してしまいます。
庭に変化を付けるためにも、あらかじめ樹木の検討をしておくことは重要なのです。
常緑樹の人気の庭木種類
常緑樹とは、年中葉を付かせる樹木を言います。
常緑樹
- ソヨゴ
- ナナミノキ
- オガタマノキ
- カクレミノ
- シラカシ
- マテバシイ
- シマトネリコ
- ハイノキ
- フェイジョア
- オリーブ
- キンモクセイ
- 常緑ヤマボウシ
- ブラシノキ
- コニファー

落葉樹の人気の庭木種類
落葉樹とは、春に葉の新芽を付け、秋に紅葉し、紅葉が過ぎると葉を落とす種類の樹木を言います。
落葉樹
- コナラ
- クヌギ
- ケヤキ
- アズキナシ
- エゴノキ
- ヤマボウシ
- コブシ
- モクレン
- イロハモミジ
- ヤマモミジ
- コハウチワカエデ
- ハウチワカエデ
- シラカバ
- アカシデ
- ナツハゼ
- クロモジ
- ダンコウバイ
- アオハダ
- アオダモ
- ハナミズキ
- ツリバナ
- オトコヨウゾメ
- ウメモドキ
- ジューンベリー
- ブルーベリー
- カツラ
- マルバノキ
-
ナツツバキ
(シャラノキ) - ヒメシャラ

植栽選びは外構の
イメージを検討しておく
エクステリア・外構はコーディネート、つまりデザイン設計が非常に大切です。
全体のコンセプトを最初に考え、庭の各部にコンセプトに合うアイテムを設置しなければ統一性に欠いてしまうからです。
植栽も同じことが言え、組み合わせは重要です。
洋風な外構なのか、和風な外構なのか、南国風やイングリッシュガーデン風など様々なコンセプトがあります。
そんな外構・お庭の雰囲気に植栽する樹木の種類を合わせる必要があります。
