砂利は外構に使える便利なアイテムですが、意外に種類が多く、何を使ったら良いか迷うことと思います。

しかも、使用する量が増えればそれだけコストが膨らむので間違えることはできません。

仮に間違えてしまったならば多額の損失が発生してしまうでしょう。

そこで、この記事では外構で使う砂利を取り上げ、そのメリット・デメリット、砂利の種類などを解説します。

砂利敷のメリット

砂利敷のメリット・デメリット

ここでは砂利敷のメリットについて解説していきます。

美観が良くなる

庭に砂利を撒くと美観が良くなります。

後述しますが、雨に濡れると光沢が出るなど、独特の風合いを持つものが多いです。

また、色が混合されている砂利もあるので、変化を楽しむことも可能です。

庭はそのままでは色彩と変化に乏しいこともありますが、砂利を加えることによって色と変化が付加されます。

ガーデンライフが豊かになることでしょう。

雑草が生えにくい

砂利敷の場所は雑草が生えにくいです。

確かに雑草の種は砂利敷の場所にまで飛んでは来るのですが、なかなか発芽ができませんし、育ちもしません。

これは砂利が日光を遮る効果を持つためです。
雑草の多くは発芽に日光を必要とします。そのため、日光の届かない砂利の下では発芽が阻害されます。

また、植物は光合成をしますが、その光合成も日光が必要なのでできません。
自分で栄養を作ることができず、育ちにくいのです。

コストを抑えられる

砂利を使うと外構作りで発生するコストを抑えることが可能です。

例えば、コンクリート舗装を考えるならば大掛かりな工事が必要となるでしょう。

また、タイルやレンガ、あるいはインターロッキングなどを作るにしても、工事には時間と材料を必要とするため、多くの費用が発生します。

その点、砂利敷は確かに材料費が必要ですが工事は比較的容易であるため、コンクリート舗装などのように費用は掛かりません。

ちなみに、砂利にもグレードがあり、安価なものもあります。

コストダウンを狙うのであれば、そのような廉価のタイプを選ぶと良いでしょう。

水たまりができにくい

水たまりができにくいのも砂利敷のメリットと言えるでしょう。

雨天のときなど、外構部分であっても意外に水がたまってしまうものです。
また、最近の雨は強い場合が少なくありません。簡単に水たまりができてしまいます。

水たまりができてしまうと歩くのも大変です。
靴の中に水が入る場合もあり、非常に不快です。

その点、砂利敷であれば水はけが良いので水たまりができにくく、不快な思いをする場面も少なくなります。

DIYでも比較的容易

外構工事はDIYでも可能なケースがあるのですが、どれもが高い技術を要します。

DIYの場合には、状況にもよりますが、仕上がりが良くなかったり、製品が持っている本来の性能が出なかったりもし得るのです。

しかも、一旦設置してしまうと簡単に分解することはできません。
特に、コンクリート基礎やブロックに設置するものなど、非常に難しいことでしょう。

その点、砂利は他のエクステリア製品とは違い、工事は敷くことなので比較的容易です。

防犯対策にも有効

砂利には防犯に特化した「防犯砂利」という砂利があります。

砂利は敷いた上を人が歩くと「ジャリジャリ」という音がしますが、防犯砂利はこの音を大きくする砂利です。
人が上を歩くと「ジャリジャリ」という音が他の砂利よりも大きく響くのです。

そして、この音は侵入者の侵入を知らせる音です。
「砂利に侵入者の通報の機能を持たせた」とも言えるのです。

砂利敷のメリット

砂利敷のデメリットについても解説していきます。

汚れやすい色がある

砂利によっては汚れやすい色があります。

代表的なのが白玉砂利のようなホワイト系のものです。
汚れると、せっかくの白さが失われてしまいます。

砂利の汚れの原因は多いです。
仮に泥水がかからなくてもチリは落ちて来るでしょうし、排気ガスなども掛かることでしょう。

場合によってはコケが付くこともあります。

掃除がしにくい場合がある

掃除がしにくい点も砂利敷のデメリットと言えるでしょう。

例えば、コンクリート舗装やタイル敷などの場合には、泥汚れが付着しいたとしてもデッキブラシのような道具も使えるでしょう。

その点、砂利の場合はデッキブラシのような道具も使えません。

場合によっては砂利を水洗いする必要も生じます。

広い場所では砂利の量が増えるので大変です。

飛散する場合がある

駐車スペースを砂利で敷いた場合、砂利が飛散する場合があります。

車がスタートするときなど、タイヤが砂利を飛ばすことがあるのです。

砂利の状態やタイヤの状態、そして車の発進の状況によっては、砂利を勢いよく飛ばしてしまうこともあります。

複数台の車を駐車している場合などは隣の車を傷つけるリスクもあるのです。

補充が必要

砂利は飛散すると減ってしまいます。

砂利が減ったならば補充をしなければいけません。
当然ながら、補充には費用が発生します。

そして、仮に砂利が減ったままで放置すれば、雑草が生えるリスクが大きくなります。
雑草が生えてしまうと場所全体の手入れが大変になりますので早めの補充が必要です。

歩きにくい

砂利敷はコンクリート舗装面などに比較すると歩きにくいです。

特に、ハイヒールを履いている女性の場合、ヒール部分が取られてしまってバランスを崩すこともあります。

転倒にも繋がるので危険です。

ベビーカーが使いにくい

砂利敷はベビーカーが使いにくくなることがあります。

砂利道ではベビーカーの車輪が取られやすくなるからです。

そのため、押すための力が必要になります。

杖を使う人に不向き

砂利敷は杖を使う人にも不向きです。

体重が掛かると杖が砂利に刺さってしまってバランスを崩してしまうからです。

杖にもいくつかの種類があり、安定性を重視しているタイプも確かにあるのですが、それでもバランスを崩すリスクはゼロになりません。

お年寄りが転倒すると骨折もあり得るので危険です。

車いすの操作がしにくい

車いすの車輪は路面の状態が良くないと進みにくくなる場合が少なくありません。

砂利敷の場所もその内の1つです。
砂利に車輪を取られてしまうと車輪が空転してしまい、前に進むことが困難になってしまうのです。

外構に使われる砂利の種類

外構に使われる砂利の種類

それでは、外構に使われる砂利にはどのような種類があるのでしょうか。

よく使用される砂利について解説します。

白玉砂利

白玉砂利の特徴は、その「白さ」と「丸みを帯びた形」です。

その白さは清潔感のある自然の白色、そして雨に濡れると美しい光沢を持ち、晴天の時とは違う味を出してくれます。

また、丸い形状も魅力的です。
石はゴツゴツしたイメージですが、白玉砂利は丸く、柔らかい雰囲気の形状と言えるでしょう。

ちなみに、白玉砂利はどのような外構にも合います。

ただし、価格が高めなのでアクセントとして使われるケースが多いです。

赤玉砂利

赤玉砂利は色が赤褐色の砂利で、形状は白玉砂利と同様に丸みを帯びています。

この砂利は、乾燥している時と濡れた時の色調が異なるのが大きな特徴です。

乾燥している時にはマットな感じのあずき色となっていますが、雨で濡れると鮮やかな光沢を帯びた色に変わります。

ちなみに、赤玉砂利はテラコッタや木材との相性が良いです。

レトロな雰囲気の庭にしたい時に使える砂利です。

青玉砂利

青玉砂利とは青みがかった丸みを帯びた砂利です。

落ち着いた色調なのが特徴で、乾燥している時と濡れた時では光沢が異なります。

石としての重量感はありますが、派手さはあまりなく、どちらかと言うと脇役の雰囲気と言えそうです。
そのため、和風でも洋風でも使うことは可能です。

ちなみに、青玉砂利の安価なものは駐車場にも使われます。

駐車場と他の部分のエクステリアのコーディネートをする時には役立つでしょう。

五色砂利

五色砂利はその名の通り、5色の砂利を混合した砂利です。

丸みを帯びた形状で、それぞれの色が鮮やかです。

また、この砂利も晴天と雨天の時には違う表情を見せてくれます。

表面が乾いていればマットな雰囲気ですが、濡れると光沢が出ます。

なお、使う場所としては日本庭園がおすすめです。

変化を楽しみたい時に敷くと良いでしょう。

金華砂利

金華砂利は混合砂利の1種で茶色に黒、灰色を混ぜた砂利です。

この砂利も表面が乾燥時と濡れている時では味わいが違います。

濡れた時の光沢は落ち着いていて、濡れると濃く変化して光沢を持ちます。

使う場所は花壇まわりがおすすめです。

光沢が落ち着いた感じなので、花壇の花の美しさが引き立つことでしょう。

那智黒石

那智黒石は粘板岩の一種です。

昔から家庭用の石として使われて来た経緯があります。

色は乾燥時にはグレーで、雨に濡れると黒くなり、独特の光沢を持つようになります。

使う場所は日本庭園がおすすめです。

特に、池の周囲や手洗い場など、水を使う部分に敷くと良いでしょう。

伊勢砂利

伊勢砂利は多孔質の砂利で水はけが良いのが特徴です。

色は白や黒、そして茶色が混ざった感じです。

御影石を削って作っていて、様々な場所で使えます。
また、伊勢砂利は大きさによって持つ表情が違います。

日本庭園にも洋風でも合いますが、粒の大きさで使い分けると良いです。

砕石

砕石は主に駐車場に使う砂利です。

角がそのまま残っているので、砂利の角がかみ合って地盤の状態が良くなります。

ちなみに、駐車場に敷く砂利は2~4cm程度がおすすめです。

小さい砂利だと飛散しやすくなるので、ある程度は大きくした方がベターです。

防犯砂利

防犯砂利は人が踏む際に発生する音を大きくした砂利です。

不審者の侵入を「ジャリジャリ」という音で家の人に知らせます。

敷く場所は家屋の陰になっている部分がおすすめです。

目立たない場所が侵入者に狙われる可能性が高いからです。

特に、窓まわりは破りやすいこともあって危険です。

影となっている窓まわりに重点的に敷くと良いでしょう。

砂利選びのポイント

砂利選びのポイント

ここまで砂利敷のメリット・デメリット、外構に使われる砂利の種類などを取り上げました。

しかし、実際に自宅に使うことを考えると、何を手掛かりに考えたら分からなくなるとも思います。

そこで、外構に使う砂利選びのポイントを紹介します。

敷く場所

まず考えるべきなのが「敷く場所」です。

例えば、駐車スペースに敷くのか玄関アプローチに敷くのかで色も形状も違ってきます。

駐車スペースであれば機能とコストパフォーマンスを重視して砕石を、玄関アプローチであれば直接目に入るので玉石を、といった感じで変わるのです。

なお、敷く場所を間違ってしまうと費用と機能が活かせない結果になってしまいます。

駐車場に玉石を敷くとコストが上がってしまい、車が入る場所として使う上でも良くありません。

コストと機能から考えると、やはり砕石が向くのです。

使用する砂利の量

砂利は一定の厚さの層を作らなければ美観も機能も維持ができません。

薄すぎるとすぐに砂利の下が露出してしまいますし、雑草も生えやすくなってしまいます。

そのため、砂利は使用量も計算すべきで、その上で選ぶべきでしょう。

また、使用量によってコストも決まるので、最初の段階で計算をしておきましょう。

砂利の色

色も砂利選びには重要です。
敷く場所の状況に合わせて選ぶと良いでしょう。

特に、砂利をデザインのアクセントとしいて利用するならば、周囲との配色が非常に重要になります。

他のエクステリアとの兼ね合いを考えて決めましょう。

砂利の粒の大きさ

粒の大きさも砂利選びのポイントの1つです。

ただ、これは美観による選択なのか、機能による選択なのかで選ぶ方向性が異なります。

例えば、美観による選択であれば「目に立ちやすい大きさ」を求められる場合が多いです。

小さすぎる砂利であれば砂利が目立たなくなるので、せっかくの石の表情が見えなくなってしまうからです。

その一方で、機能での選択であれば駐車場の砂利が一例です。

小さすぎると飛散するリスクが大きくなり、周囲の車に迷惑を掛けるかも知れません。

砂利の形状

砂利の形状はデザインと雰囲気の演出のために重要です。

例えば、玄関アプローチを落ち着いた雰囲気にしたいのであれば、玉砂利を敷くべきでしょう。

砂利の丸さが周囲とマッチするからです。

逆に、周囲が落ち着いているのにゴツゴツした砕石を敷くならば、やはりミスマッチになってしまいます。

砂利のコスト

砂利選びにはコストも重要です。

コストの計算を間違って砂利を選んでしまうと予算をオーバーしてしまうからです。

特に、広い場所に敷く砂利は広さに比例してコストが上がってしまいます。

広い場所ほど計算の精度を上げるべきでしょう。

ちなみに、業者によって施工費用が変わります。

砂利の種類を選ぶと同時に業者選びも並行しておこなうべきでしょう。

砂利敷のメンテナンス方法について

メンテナンスについて

住宅をきれいな状態で維持するためにはメンテナンスが欠かせません。

また、メンテナンスは部分に応じた方法に沿う必要があります。

それでは、砂利敷のメンテナンスはどのようにおこなうのでしょうか。

砂利敷の掃除

砂利敷の汚れは落ち葉などによるものや、泥汚れなどです。

落ち葉などの掃除は竹ぼうきやブロワーを使えば落ち葉などは取れます。
細かいゴミは手で取りましょう

また、泥汚れの場合には水洗いが基本です。

ホースで水を掛ければ、ある程度の汚れは落ちます。
汚れの目立つ砂利はバケツに取って洗うことになります。

なお、汚れ過ぎた砂利は捨てることになるので補充をしなければいけません。

雑草対策

雑草対策は基本的にはメンテナンスよりも予防に注力した方が良いでしょう。

防草シートを張れば雑草対策がより強固になります。

ただ、防草シートにも寿命があるため、一定の期間が過ぎたらシートの効力も落ちます。

シートの交換が必要になり、砂利を一旦取り除いて張り替えなければならないので、工事の規模も大きくなるかも知れません。

砂利の補充

砂利の補充は基本的には業者に任せる方が良いでしょう。

砂利の補充はDIYでも可能なのですが、労力を考えるならば業者に任せた方が無難だからです。

例えば、花壇などのような非常に限られた部分への施工はDIYでも問題はありません。

ホームセンターに行って袋詰めの砂利を購入すれば対応ができるでしょう。

しかし、駐車場のような広いスペースでは個人のキャパシティを超えてしまいます。

資材の手配を考えるのであれば、業者の方が扱う量が多いので有利なのです。

ちなみに、砂利は重量物です。
DIYで施工するにしても体力が問われます。

メンテナンスの頻度

砂利敷の部分は意外とゴミが溜まりやすいので、小まめに掃除するべきです。

特に、桜の季節は花びらが、落ち葉の季節には枯れ葉で汚れるので、掃除を欠かせないようにしましょう。

また、桜や落ち葉のような季節以外では、概ね1~2週間おきに掃除をすると良いでしょう。

なお、砂利の補充などは場所の状況に合わせて行います。

駐車場のような場所では車によっても減りが違いますので、現地の確認をしながら補充のタイミングを決めましょう。

専門業者に砂利敷の手入れを依頼

砂利敷のスペースの掃除は意外に大変な場合が少なくありません。

ほうきで掃けるレベルであれば自前で可能かも知れませんが、広い場所になったり、砂利の洗浄が必要になったりした場合には個人では大変です。

そのような場合には専門業者に相談するのも良いと思われます。
専門業者であれば砂利の補充まで対応してくれます。

砂利の種類を選びながらの手配は個人では大変ですので、専門業者に相談してみてはいかがでしょうか。

まとめ

外構に使用する砂利について取り上げました。

砂利の種類と特徴が分かったことと思います。

自宅に敷く際にどのような点に気を付けるべきかを考えた人も多いのではないでしょうか。

外構には様々な素材が使えますが、特徴を確実に押さえなければ良くはなりません。

砂利も同じですので、自宅に合うものを選ぶ際には良く確認をしましょう。