自転車は生活の足として様々な場所で活躍しています。

特に、最近では電動アシスト自転車が普及し、自転車の利便性と価値が高まっています。

しかし、自転車置き場の自宅への後付けはイメージが難しいことと思います。

そこで考えたいエクステリア製品が自転車置き場です。

そこで、ここでは自転車置き場の自宅への後付けについて紹介しましょう。

自転車置き場の後付けについて

自転車置き場の後付けについて

きれいな自転車置き場のついている住宅を見ると、これが本当に後付けで施工できるのか疑問に思えるかも知れません。

では、実際には自転車置き場の後付けは可能なのでしょうか。

自転車置き場の後付けは可能なのか

エクステリア製品の多くは先付けではありますが、多くの製品は後付けでも設置は可能です。

例えば、カーポートは基礎部分を掘って基礎を築けば後付けでも設置できますし、テラス屋根は壁に穴を開ければ施工が可能です。
門扉やフェンスも基礎を作れば設置は可能となります。

これは自転車置き場も同じことが言えます。
屋根付きの自転車置き場の場合には基礎を新たに築けば設置が可能です。

また、簡易的な自転車ラックなども簡単な工事で後付けできます。

ただ、注意が必要なのが基礎まわりのフロア面です。
タイルなどで仕上げてある場合には元通りにすることが難しく、別の仕上げにもなり得ます。

中古住宅でも対応可能

建築価格の高騰が続いていますが、そのために新築住宅の購入を諦める人が多いです。

実際、新築不動産は築浅のものと比べて20%以上も高いこともあり、購入は簡単ではありません。
そのような人の中には敢えて中古住宅を買い、フルリノベーションをして住む人が増えています。
今のリノベーション技術は非常に高く、注文住宅に匹敵するとも言われるほどだからです。

さて、このことはエクステリアにも当てはまります。
庭全体の改装は不可能ではなく、実際、古い和風の庭を洋風にする例も見られます。

自転車置き場もこのような改装に合わせることが可能であり、中古住宅であっても後付けは十分に可能なのです。
ちなみに、外構の改装は全体を一旦撤去してから、新たにエクステリア製品の配置をします。

自宅に自転車置き場を後付けするとどう変わるか

自宅に自転車置き場を後付けするとどう変わるか

今の住宅設備は高い性能を持ち、設置すると生活が変わるケースが少なくありません。

カーポートなどは車の汚れなどが減り、洗車が容易にもなります。

では、自転車置き場を後付けするとどうなるのでしょうか。

自転車が汚れにくくなる

自転車置き場を設置すると自転車が汚れにくくなります。

屋根のない状態で自転車を放置すれば、雨や粉塵などで自転車が汚れてしまいます。
鳥の糞の害を受ける可能性もあるほどです。

また、自転車を雨水で濡らしたまま放置するならば、金属部分の腐食の原因になります。
雨ざらしの自転車のチェーンがサビだらけになっている状況を時として見ますが、そのような状況にもなり得るのです。

しかし、自転車置き場で自転車を保護すれば雨から守られるので、汚れからも守られます。
鳥の糞の掃除は気が滅入りそうですが、そのような羽目を見なくて済むでしょう。

防犯性が向上する

自転車置き場を設置すると防犯性が向上します。

これはチェーンなどで自転車を繋ぐことができるため。自転車のチェーンは簡単には切れないので、盗むことは、まず不可能です。

その点、自転車を施錠だけで庭などに駐輪してしまえば、自転車ごと盗まれてしまいます。
自転車置き場は防犯性向上に有効なのです。

自転車の劣化を低減できる

日光に含まれる紫外線は物質の劣化に関係します。
特にプラスチックやゴムへの作用が著しいです。

例えば、雨ざらしの自転車のサドルがボロボロになっているものを見かけますが、この現象は紫外線が原因です。

自転車置き場を設置すると自転車を雨や日光から守るので、劣化が低減できます。

前にも述べた電動アシスト自転車ですが、決して安いものではありません。
自転車置き場は劣化のスピードを遅らせられるのです。

自転車置き場の後付け工事について

自転車置き場の後付け工事について

ここで、次点者置き場の後付け工事について紹介しましょう。
自転車置き場にはいくつかのタイプがあります。

  • 屋根のあるタイプ
  • ガレージタイプ
  • 簡易的4な自転車置き場

3つの自転車置き場についてそれぞれ解説します。

屋根のあるタイプ

屋根のあるタイプの自転車置き場はスタイリッシュなデザインで使い勝手も良いです。
自転車置き場の中でもポピュラーと言えるでしょう。

しかし、施工には労力が必要です。

後付けの場合は設置する部分のフロア面を切り出して穴を掘ります。
その後に割栗を敷いてコンクリートを流し、基礎を築きます。
その基礎の上に自転車置き場を組み立てるのです。

この内、ポイントとなるのが基礎の部分です。

形状と大きさが規定の通りでないと、積雪や強風時には基礎ごと倒れてしまうこともあるからです。

物置のタイプ

物置のタイプは自転車置き場の中でも大型の構造物なので、工事は大変に思えるかも知れません。

しかし、このタイプは部材が重いのですが、構造は意外と簡単です。
組み立てそのものに迷うことは少ないでしょう。

施工方法としては、ブロックを置いて基礎を作ります。
その次に、物置部分と自転車置き場の部分を組み立てて完成です。

基礎部分は必要に応じて転倒防止のためにコンクリートで基礎を作り、アンカーで固定することもあります。

テントタイプ

テントタイプは金属フレームの上にテントを組み立てる構造です。

簡易的なタイプのため、施工も容易です。

フレームを組んでテントを張って完成となります。

どのような自転車置き場を設置すれば良いか

自転車置き場はどこにでも設置できる訳ではありません。
場所や用途によって使い分ける必要があります。

そこで、ここではどのような地域に、どのタイプの自転車置き場を設置すべきかを挙げてみましょう。

一般的な地域・住宅

一般的な地域であれば、基本的にはどの自転車置き場を設置しても良いと思われます。

コストを重視するのであればテントタイプのような簡易的なものでも、物置のようなタイプも良いでしょう。

ただし、地域独特の都合がある場合には、その地域の都合に合わせなければいけません。
例えば、治安の良くない地域の場合は防犯性を重視するべきです。

積雪や風の厳しい地域

雪や強風の恐れのある地域は、自転車置き場の強度に注意をしなければいけません。

積雪のある地域では雪の重みで屋根が潰れる可能性があります。

東北地方の日本海側や北海道では注意が必要です。

また、風は時として上向きに押し上げる力として作用します。

強い場合には屋根を飛ばす可能性もあるので、強い台風の来る九州や沖縄などでも注意が必要となるでしょう。

こんなアイテムでも自転車置き場は実現可能

こんなアイテムでも自転車置き場は実現可能

駐輪のためには自転車置き場が必要ではあるのですが、他のエクステリアのアイテムでも代用は可能です。

そこで、ここでは自転車置き場にも使えるエクステリアのアイテムを紹介します。

カーポート

カーポートは自動車を保護するための屋根なのですが、車と同時に自転車も保護することが可能です。

良い例がカーポートの縦連棟を加工したものです。
縦連棟は基本的には2台用なのですが、現場に合わせて切り詰めることが可能です。

また、カーポートの連棟を自転車置き場と併用すれば、カメラやライトの共用が可能となり、設置コストと管理の手間が減ることでしょう。

テラス屋根

テラス屋根も自転車置き場として活用が可能です。

テラス屋根は連棟が可能で、出幅サイズの大きいタイプもあります。
高い強度のタイプもあるので、積雪地域に付けることも可能です。

また、今のテラス屋根は外壁にビスで固定しないタイプもあります。
テラス屋根を後付けすると住宅会社の保証の適用外になる場合が多いです。
しかし、このタイプでは外壁に穴を開けないので、保証から外れることは、まずありません。

ストックヤード

ストックヤードも自転車置き場として活用が可能です。

屋根があるので、自転車を汚れから守ることができ、きれいな状態を維持します。

ただ、ストックヤードは狭いところに付けられることも多いです。
自転車の出し入れが面倒になるかも知れません。

大型物置

物置には自転車やバイクを丸ごと収納できるレベルのタイプがあります。

そのような物置も自転車置き場として活用が可能です。

物置なら構造が頑丈で防犯性も高いです。

自転車置き場に使えるアイテム

自転車置き場に使えるアイテム

自転車置き場にはオプション的に設置することによって、より利便性がアップするアイテムがあります。

そこで、ここでは自転車置き場に使えるアイテムを挙げてみましょう。

サイクルスタンド

自転車は整理しながら置かないと乱雑になってしまう場合が少なくありません。

その点、サイクルスタンドがあれば自転車が整理しながら置きやすくなります。

サイクルスタンドには強風時であっても倒れない部品があります。
安心して自転車を置けるでしょう。

夜間用の照明器

夜間の照明器も設置した方がベターです。

周囲が暗くなると自転車を置く作業が大変です。
特に、ダイヤル錠を使っている人は数字が見えにくくなって、解錠に困るかも知れません。

また、鍵を落とした時なども見つけにくくなり、拾うのにも大変です。
その点、照明器があれば明るくなるので、ダイヤル錠の操作も容易になりますし、鍵を落としても見つあけやすいです。

ちなみに、今の照明器には太陽電池を組み込んだタイプがあります。
電気工事が必要ないので、DIYでも設置が容易にできます。

防犯グッズ

自転車置き場だけで防犯性が完全になるとは言えません。
盗まれることは防止できるかも知れませんが、汚されたり傷つけられたりすることもあり得るからです。

また、電動アシスト自転車の場合、バッテリーを盗られるかも知れません。
そのためには防犯グッズも設置しましょう。

防犯カメラは威嚇や記録の点で有用です。
また、センサーライトなどは夜間の威嚇に役立ちます。
更なる防犯性の向上のために防犯グッズも検討しましょう。

自宅に設置する場合の注意点

自宅に設置する場合の注意点

自転車置き場は便利なアイテムですが、実際に自宅に設置する場合には注意点がいくつもあります。

いい加減な設置で不便になってしまったり、隣家に迷惑を掛けたりするかもしれません。

そこで、ここでは自転車置き場を自宅に設置する場合の注意点を挙げてみましょう。

設置場所の広さの確認が必要

設置場所の広さの確認を忘れてはいけません。

駐輪する自転車の数と大きさをと設置する場所の広さを照らし合わせ、十分な広さがあるかを確認しましょう。

また、意外に大切なのが自転車の出入り口が確保されているか否かです。

特に、カーポートを自転車置き場として併用している場合には、自転車が出し入れ可能かを確認しましょう。

製品の選択について

製品の選択は予算と製品の性能・特長を考慮して考えます。

例えば、予算があまり取れない場合には簡易的なものを選ぶ、自転車を完全に格納したい場合は物置のタイプを選ぶ、といったイメージです。

ちなみに、外構を一括でリフォームする場合には、他のエクステリアとのコーディネートも同時に考えましょう。
家全体がスタイリッシュになるのでおすすめです。

材質のチェック

自転車置き場はテント地のタイプ、アルミのタイプ、スチールのタイプが揃っています。
素材ごとに特徴があるので、設置の際には十分に注意をするべきでしょう。

例えば、スチールのタイプであれば材料そのものの強度が高いので、自転車置き場も非常に強くなります。
しかし、スチールはアルミなどに比べてサビやすいので、沿岸などの塩が気になる地域では注意が必要です。

また、屋根材にポリカーボネートを使っているタイプなどは、ポリカーボネートの性能まで確認するべきでしょう。
今のポリカーボネートには紫外線や熱線をカットするタイプもあるからです。

このように、自転車置き場にも材質による特徴があります。選ぶ際にはよく確認することが必要です。

他のエクステリアとのコーディネート

家全体をスタイリッシュに飾りたいのであれば、やはりエクステリアのコーディネートは欠かせません。

門扉やフェンス、カーポートなどの素材とフォルムが揃っていたら、全体がおしゃれな家に見えるものです。
当然ながら、これには自転車置き場も含むべきです。

仮に、自転車置き場だけが違った印象を受けるのであれば、その部分だけ浮いて不格好にも見えることでしょう。
例えば、全体がブラックで自転車置き場だけがホワイトの場合、これでは格好が良くありません。

ステキな家を作るためには、外構部分のコーディネートも必要です。
ぜひとも自転車置き場を含めてコーディネートをして、おしゃれな家を作りましょう。

将来を見通す

将来まで見通すことも、自転車置き場設置に際しては重要です。
これは家族構成が時とともに変わるためです。

例えば、小さな子供がいる世帯では子供用の自転車があれば間に合うでしょう。
しかし、その子供が大きくなった時には大人の自転車が必要です。
その場合には既存の自転車置き場では手狭になってしまいます。

また、自転車置き場にバイクを置くかも知れません。
バイクは自転車よりもスペースが必要です。

このように、自転車置き場の設置には将来を見通すことも必要です。
広めの自転車置き場にするなど、あらかじめ対策を打っておきましょう。

隣地への配慮

自転車置き場の設置には隣地への配慮が必要です。
設置にあたっても迷惑を掛けないように最大限の注意を払いましょう。

ちなみに、積雪時に屋根から隣地に雪が流れ落ちてしまって迷惑を掛けたというケースがあります。
これは隣地境界の近くに自転車置き場を設置してしまったことが原因ですが、屋根に積もった雪が滑り落ちることまで推定していなかった場合のトラブルで、配慮が足りないことが原因です。

いずれにしろ、このようなトラブルは良くありません。
隣地境界から離すなど、事前から計画をしっかり立てることが大切です。

合い見積もりは必要

設置コストは製品の機種だけでなく施工業者によっても異なります。
そのため、コスト削減を狙うのであれば複数の業者から見積りを取る方がベターです。
価格を比較して有利な業者を選びましょう。

施工業者によって価格が異なるのは、製品を仕入れるルートが違うため、あるいは施工技術と効率が違うため、などが理由です。

合い見積もりを依頼する業者はあまり多くない方が良いと思われます。
これは、見積りの管理が困難になるためです。
5社くらいが適正価格も分かるのでおすすめです。

ちなみに、あまりにも安すぎる見積り書を出す業者には注意が必要です。
適正価格よりも大幅に安い場合には悪質の業者の可能性があるからです。

業者選定は技術力もチェックする

業者選定はコストで選ぶことも大切ですが、技術で選ぶことも忘れてはいけません。
自転車置き場は施工精度が必要なアイテムなので、技術が伴わないと不具合が起こる場合があり得るからです。

また、場合によっては悪質な業者に当たらないとも限りません。
手抜き工事をされる可能性もあるのです。

業者選定は技術面のチェックも非常に重要です。
過去の施工例や口コミ情報などを見て確認をしましょう。

まとめ

自転車置き場を後付けする場合について取り上げました。

どのような自転車置き場を選べば良いかなどが把握できたことと思います。

また、自転車置き場によって、どのように生活が変わるかもイメージできたことと思います。

自転車は毎日使うアイテムなので、きれいで安全な状態で置きたいものです。

汚さないため、犯罪の被害に遭わないためにも、自転車置き場の設置をおすすめします。